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【物流業と運送業の違い】知っておくべきポイントとは?職業選びの参考に

更新日:2023年6月17日

「物流業」と「運送業」は似た言葉で、混同されがちです。物流に関わる仕事に携わるのなら、詳しい違いについて学んでおいて損はありません。

ここでは、物流業と運送業の違いについて知っておくべきポイントや、それぞれの業界に向いている人について解説していきます。職業選びの参考にしてください。

物流業とは?

物流業とは、生産者やメーカーによって生産された商品が、消費者に届くまでの流れを指す「物流」に関わる仕事です。「頼んだ荷物が届く」「コンビニやスーパーで商品を買う」といった、当たり前の日常を支えています。
トラックや船で運ぶ業務だけでなく、取り扱う商品の品質管理や仕分け、包装なども、全て物流に含まれます。

物流業の仕事内容

物流業の仕事内容は非常に幅広く、具体的には「保管」「荷役」「流通加工」「梱包」「運輸・配送」「情報管理」の6つに分けることができます。

・保管…預かった物品を倉庫・物流センターなどで管理する業務。
・荷役…物品の積み込み・積み下ろし、仕分けなど、入庫から出庫までの業務。
・流通加工…ラベル貼りや値札張りなどにより、商品に付加価値を与える業務。
・梱包…商品に傷や破損が起こらないよう、段ボールなどで保護する業務。
・運輸・配送…トラックや船などを使い、物品を直接運ぶ業務。
・情報管理…コンピューターを用いた情報システムで、物流全体を管理する業務。

一般的にイメージされるのはトラックや船に物品を載せて運ぶ「運輸・配送」ですが、それ以外にも幅広い業務があると分かります。

物流業で働くメリット

物流業で働くメリットとしては、未経験からでも就きやすい点です。物流業界の業務は、非常に幅広いからです。
業務によってはフォークリフト免許なども必要ですが、資格がない人や業界未経験者でも活躍の場があります。異種業からでも挑戦しやすい業界といえます。

また、シフトの自由度が高いというのも魅力。時間帯を問わない業務が多いうえに、アルバイトやパートといった非正規雇用の求人が豊富です。学業や育児などの都合に合わせて、自由に働きやすい業界といえます。

 

運送業とは?

運送業とは、主にトラックを使って物品を運ぶ仕事を指します。飛行機や船を使った運搬は、運送業に含まれません。私たちにとって身近な宅配便も、運送業の一種です。
運送業はモノを運ぶため、広い意味では物流業に含まれています。

運送業の仕事内容

運送業の仕事はトラックによる運搬がメインですが、それだけではありません。主な職種と仕事内容は、以下の通りです

・SD職(セールスドライバー)…個人や企業に向けて、商品の宅配を行う。
・管理…配送のスケジュールやルート、人員配置などを決定し管理する。
・倉庫業務…商品の入出荷や保管、在庫管理など、倉庫に関わる業務全般を担う。
・営業…運送に関する課題を抱えている企業に営業し、新規開拓や顧客獲得を目指す。

運送するためのルート管理や倉庫業務なども、全て運送業に含まれます。

 

運送業で働くメリット

運送業で働くメリットとしては、手に職をつけられるという点です。
トラックドライバーとして働く場合、運転そのものが仕事なのでスキルが自然と上達します。普通免許では扱えない大きさのトラックを運転する技術は、一生モノとなるでしょう。

また、ドライブが好きな人にとっては、業務自体を楽しめるのが大きなメリット。配送内容によっては、全国各地の風景や食事を楽しめます。
もちろん、業務なので責任感を持って取り組む必要はありますが、大好きな運転を仕事にできるのは魅力です。

 

「配送」「輸送」「運輸」「運搬」「流通」はどう違う?

物流や運送以外にも、モノの移動に関わる言葉はさまざまです。
似ている用語として、「配送」「輸送」「運輸」「運搬」「流通」それぞれの意味についてお伝えします。

「配送」とは

「配送」とは、荷物が送り主から届け先に届くまでの流れのことで、主に近距離・小口の移動を指します。
トラックが営業所から個人宅に配達をするときのように、特定の地点から複数箇所に届ける際に使うことが多いです。

「輸送」とは

「輸送」とは、飛行機や船などを使ってモノを移動させることを指します。
海外から日本に物品を移動させたり、港から各営業所に大型トラックで運搬したりするときなど、主に遠距離・大口の移動で使われる言葉です。

「運輸」とは

「運輸」とは、人やモノを移動させることを指します。旅客機や鉄道、客船なども含まれます。
人を運び届ける業務もある点が、物流や運送とは異なります。

「運搬」とは

「運搬」とは、大きな物や多くの物を特定の場所から運び出して移動させることです。船や人の手など、どのような手段でも使われる言葉です。
また、物品だけでなく人の移動でも用います。

「流通」とは

「運搬」とは、大きな物や多くの物を特定の場所から運び出して移動させることです。船や人の手など、どのような手段でも使われる言葉です。
また、物品だけでなく人の移動でも用います「流通」とは、生産者から消費者まで商品・サービスが届くまでの流れを指します。物品の移動だけではなく、お金や情報の移動も含まれます。
コンビニやスーパーを含め、卸売業・小売業は「流通業」に分類されます。

 

物流業と運送業の違いとは?知っておくべきポイント

では、物流業と運送業は具体的に何が違うのでしょうか?知っておくべきポイントとして、3点解説します。

業務の幅広さが違う

物流業界ならではのデメリットとしては、計画通りに業務を進められない場合があるという点です。さまざまな工程がひとつながりになっている物流だからこそ、どこかで業務が滞ると全体に影響を及ぼしてしまいます。
一つ目の違いとしては、業務の幅広さです。運送業と比べると、物流業はより幅広い仕事がある業界だといえます。 物流業は、生産者やメーカーによって生産された商品が消費者に届くまで、全ての工程に関わります。トラックや鉄道を使った陸路はもちろん、船の海路、飛行機の空路も物流の領域です。そのため、企業によっては国外とやり取りをする場合もあります。手段に関わらず、モノが移動するときには物流業が欠かせません。 一方、運送業はトラックを使って物品を運ぶことに特化した仕事です。船や飛行機を使う場合、運送業に含まれません。物流業に比べると領域は狭いですが、その分陸路に特化したプロフェッショナルともいえます。

求められる結果が違う

二つ目の違いとしては、仕事で求められる結果です。物流業はモノの流れ全体のサポート、運送業は安全かつ効率的な運搬が求められます。

物流業は、物品が生産者から消費者に届くまでの全ての過程を担当します。そのため物流会社は、モノを正確に届けるだけでなく、商品の管理からラベル貼りまで、全体の流れをサポートすることが求められます。

その点、運送業はモノを移動させることがメイン。事故を起こしたり、大切な商品を破損させたりしないよう、安全に運搬することが重要になります。また、いかに素早く効率的に運送できるか、ということも大切になります。

人手不足の深刻さが違う

三つ目の違いとしては、人手不足の深刻さです。人手が足りていない物流業界の中でも、深刻なのは運送業だといわれています。

EC業界の市場規模は年々増加しており、それに伴って宅配の量も増えています。特に、新型コロナウイルスによる巣ごもり需要は、物流業界の需要を大幅に増やしました。
しかし、少子高齢化や長時間労働のイメージ、女性比率の少なさなどを原因として、物流業界は全体的に人材が不足しています。中でも足りていないのが、トラック運転手です。

トラックドライバーになるには、車種に対応できる大型・中型・準中型免許といった免許を取得する必要があります。ATの普通免許しか持っていない人や、そもそも免許を取得していない人にとっては、大きなハードルといえます。
さらに、ライフスタイルの変化などにより再配達が増加し、業務量も増えていることから、トラック運転手が不足しています。
トラックを使って物品を運ぶ運送業は、人材不足が深刻な状況であるといえるでしょう。

 

物流業に向いている人の特徴

次に、物流業に向いている人の特徴をお伝えします。

責任感がある人

物流業は、責任のある人に向いています。
さまざまな工程がひとつながりになっているのが、物流です。よって、何かミスをすると後の工程に響いてしまい、業務全体が遅れてしまう可能性が。また、ほんの少しのミスが大きなミスに変わってしまうこともあります。
そのため、アルバイトやパートなどの非正規雇用であったとしても、責任感を持って取り組める人にぴったりの仕事です。

協調性がある人

物流は流れがつながっているため、協調性がある人に向いています。
一人で黙々と行う業務が多い物流業ですが、ときにはチームを組んで作業したり、別の業務を担当するスタッフと関わったりすることもあります。
協調性に優れた人なら、他の人とスムーズに協力し合えるので、効率的に業務に取り組めるでしょう。

 

運送業に向いている人の特徴

次に、運送業に向いている人の特徴についてお伝えします。

車の運転が好きな人

運送業のメインがドライバー職なので、車の運転が好きな人に向いています。
好きなことを仕事にすれば、業務でストレスを感じにくく、モチベーションアップにつながります。また、地理に詳しくなったり、業務によっては全国各地の風景や食事を楽しめたりといった魅力も。
運転スキルの向上にもつながるので、運転好きにとってはまさに天職といえるでしょう。

車の免許を活かしたい人

車の免許を活かしたい場合、資格を活かせる運送業がぴったりです。
当然、大型免許や中型免許などを取得している方なら、即戦力として活躍できるでしょう。普通免許しかない場合でも、大型や中型の免許は学科試験が免除されるので、取得を目指しやすいです。
また、先ほどお伝えしたようにトラック運転手が不足していることから、免許取得支援を行っている企業も多いです。すでに持っている免許を活かしたい人はもちろん、働きながら大型免許などを取得し、今後も活かしたい人に向いています。